コラム

メタバースオフィスとバーチャルオフィスの違いとは?

2023.07.11 梅田 中津 四条烏丸

こんにちは。コモンルーム中津スタッフです。

皆さんは “メタバースオフィス”ってご存知ですか?

“メタバース”という言葉自体は聞いたことがあるかもしれません。
総務省の統計では、日本での認知度は60%を超えているそうですよ。

ゲームなどのエンターテイメント分野で使用されることが多いこの言葉ですが、
近年、本格的にビジネスの場への導入が進んでいます。

「 コワーキングスペースでよく見かける“バーチャルオフィス”と同じじゃないの? 」

と思った方、全くの別物です!

今回はこのビジネスの場で使われる、メタバースオフィスについて紹介します。


バーチャルオフィスとも比較しているのでぜひご覧ください。

目次

1: メタバースとは?

2: メタバースオフィスとは? バーチャルオフィスとの違い

3: メタバースオフィスが注目される理由

4: メタバースオフィスの主な種類

5: メタバースオフィスの主な機能

6: メタバースオフィス導入のメリット

7: メタバースオフィス導入の注意点

8: メタバースオフィスの今後

9: 良いところを取り入れて、事業に活かしていこう

1:メタバースとは?

メタバースとは何なのか? 実はまだ定義は定まっていません。

インターネット上の仮想空間や、そのサービスの総称で、
日本ではサービスの総称というよりも仮想空間を指す場合が多いです。

メタバースのパイオニア的存在が、2006年頃に流行した
Second Life (セカンドライフ)というサービスなのですが、
流行を覚えている方もいるかもしれませんね。

ちなみに筆者も、仮想空間上に自分のお店が持てるなんてすごい!とわくわくして、
自分のパソコンが欲しくなったのを覚えています。

Second Lifeはパソコンで行うゲームのような操作感で、
自分の分身となるアバターを介して商品の売買や、企業プロモーションの場として
利用されました。

ただ、当時は仮想空間上のサービス自体が珍しかったことや、通信環境の問題等もあり、
一過性の流行のみで定着はしませんでした。

20年近く経った現在はこれらが改善し、さらにテレワークも一般的になったため、
再びこの仮想空間で行われるサービスに注目が集まっているのです。

2:メタバースオフィスとは?バーチャルオフィスとの違い

では、メタバース “ オフィス ” とは?

メタバースの技術を活用し、仮想空間上に作られた疑似的なオフィスのことをそう呼びます。
“仮想オフィス”や“バーチャルオフィス”と呼ばれることもあります。

メタバースオフィスは自分や同僚のアバターがパソコン上に表示され、会話機能がつく場合が多いので、
テレワークでも出社した時と変わらないコミュニケーションをとることができます。

コワーキングスペースでよく使われる“バーチャルオフィス”は
事務所や登記先として利用できる住所を借りて、店舗を持たずに企業を運営していく
オフィス形態の一つです。

仮想空間の中にオフィスがあることと、実際の作業スペースを自分で用意する
という点は同じですが、全くの別物ですね。

コモンルームでは、この住所を貸出すバーチャルオフィスプランを
全店舗でご用意しています!


一等地の住所に自社ビルを構えており、普段からレンタルオフィスや
コワーキングスペースとしても営業しているので、社会的信用度の高いスペースです。

この一等地の住所を名刺に記載したり、郵便物を送ることもできますよ。
バーチャルオフィスについてはこちらも参考にしてください。

住所貸しとは?バーチャルオフィスがおすすめな理由!

住所利用と法人登記が無料、驚きのコワーキングスペース!200人以上が現在も利用!

3:メタバースオフィスが注目される理由

さて、メタバースオフィスに話を戻します。

最近注目されるようになった理由の一つが、新型コロナウィルスの感染拡大で
テレワークを導入する企業が増えたことです。

テレワークを導入した結果、多くはコミュニケーションに関すること、
そして管理に関することの問題に直面しました。

例えば、

・個人プレイになりやすく、孤独を感じるようになってしまった。
・社内の連帯感がなくなることで、企業への帰属意識まで低くなってしまった。
・働く姿が見えづらくなり、出勤状況を確認しづらい。
・仕事の進捗状況が把握しにくいため、気付いたら業務の偏りが生じていた。
・若手への指導の機会を逃してしまった。
 …などなど

何気ない会話や、会議するほどでもないちょっとした質問ごとなど、
出社していた時には自然にできていたことがテレワークでは難しくなってしまいました。

小さなコミュニケーションから、仕事は円滑に進んでいたんですね。

メタバースオフィスは実際に出社しているような感覚でテレワークができるので、
このような問題解決のツールとして導入が進んでいます。

4:メタバースオフィスの主な種類

では、メタバースオフィスは具体的にはどんなものがあるのか?

提供されるソフトによって機能や見た目に差がありますが、
大きく分けた2種類の形態をご紹介します。

2Dメタバースオフィス

2Dメタバースオフィスは、昔のゲーム画面のような平面的な見た目をしています。
2Dのアバターやアイコンを活用し、話したい相手に近づいたり、
ワンクリックで話しかけることができます。

3Dメタバースオフィスと比較すると没入感は劣りますが、
一般的なパソコン機器や通信環境でも利用しやすく、導入のハードルが低いのが特徴です。

現在多く普及しているのはこの2Dメタバースオフィスです。

3Dメタバースオフィス

3Dメタバースオフィスは、空間や分身となるアバターも立体的です。

ソフトによっては目線を合わせることができたり、
空間の中にノートパソコン型のアイテムを表示させてデータを共有できたりと、
より実際のオフィスで仕事をしているような感覚を味わうことができます。

没入感は抜群ですが、人によっては乗り物酔いの症状がでたり、
高性能なパソコンや安定した通信環境が必要になってきます。

5:メタバースオフィスの主な機能

メタバースオフィスのソフトには、
コミュニケーションをとることへのハードルを下げる機能がたくさんあります。
費用面や機能面を比べて、自分たちに合ったソフトを選ぶことが大切ですね。
ここでは代表的な機能を紹介します。

・アバター表示

自分の分身となるキャラクターを作り、そのキャラクターを介して仕事を進めます。
アバターを出勤した時のように机に座らせるだけで、視覚情報から不思議とチームの一体感が生まれます。

・ステータス表示

「休憩中」「会議中」など、その人の状況をリアルタイムに表示させる機能です。
誰がどこで何をしているかが一目でわかるようになります。

・フロアレイアウト

実際の会社と同じようなレイアウトにすることで、没入感を高めます。
逆に仮想空間ならではのちょっと奇抜な物を置けば、会話のタネになるかもしれません。

・チャット・ビデオ通話

お互いの実際の距離にかかわらず、簡単にコミュニケーションをとることができます。
なかには翻訳AIや音声認識ができるソフトもあり、
複数言語への同時翻訳や、自動で議事録の作成ができるものもあります。

・出勤管理

メタバースオフィスの入室/退室の時間を記録をすることで、
タイムカードと同じような役割が期待できます。

6:メタバースオフィス導入のメリット

コミュニケーションのハードルを下げ、勤務状況など管理がしやすくなると
お伝えしてきましたが、他にもメリットがあります。

・災害や感染症への対策や危機管理対策

新型コロナウィルスが落ち着いてきたとはいえ、今後に備える対策の一つになります。
急にテレワークになった場合でも、変わらず業務を遂行していくために事前に導入する企業もあります。

・居住地に縛られず世界中から人材を採用できる

出勤する場合、電車などの公共交通機関で通勤する人が過半数ですが、
その時間を0分にすることができます。
社員はストレスが減り、会社側は定期代を節約することができます。

また日本では地方の人手不足や、少子高齢化に伴う労働人口の減少が問題になっていますが、
通信環境とパソコンがあれば、世界中の人が採用候補の人材になります。

・オフィス賃料・備品代の削減

会社を運営していく中で、社員が増減するとより良い条件の場所への引っ越しや、
備品を増設・撤去するのが常でしたが、その必要がなくなります。
Web上で変更の手続きをするだけで良いため、時間的にもコスト的にも負担を軽減できます。

7:メタバースオフィス導入の注意点

便利なメタバースオフィスですが、導入にあたっての注意点も紹介します。

・行き過ぎるとプライバシーの侵害になる

機能の紹介で、ステータス表示ができると紹介しましたが、
仕事風景を撮影し、表示することができるソフトもあります。

管理側の立場からすると、サボる社員への抑止力になりますが、
社員側の立場からするとどうしても監視されていると感じてしまいます。
どこまで管理をするか、プライバシーへの配慮が求められます。

・初期費用がかかる

特に3Dメタバースオフィスで顕著ですが、
高性能なパソコンと安定した通信環境 を準備しなければなりません。

自宅にインターネット回線を引いていない社員がいた場合、
会社側で費用を負担するなどの環境整備を事前に行う必要があります。

・操作に慣れるための時間が必要

社員全員がITツールに明るいとは限りません。
操作に不慣れな社員が慣れるまで、通常の業務が滞らないように注意が必要です。

段階的に導入したり、ヘルプデスクを配置する等のサポート体制を
事前に準備することが大切です。

8:メタバースオフィスの今後

2023年現在、メタバースオフィスを導入している企業はまだごく一部です。

しかし、総務省が発表した「情報通信白書 令和5年版」によると、
日本のメタバースの市場規模(売上高)は2022年が1825億円(見込)、
2023年には3255憶円に拡大し、2026年には1兆円を超えると予測されています。

日本だけでなく、世界の市場規模も2030年には936.57憶ドルに達すると予測されていて、
今後、より身近な存在になっていくのは間違いなさそうですね。

9:良いところを取り入れて、事業に活かしていこう

別の場所にいながらも、同じ会社に出勤する感覚で仕事ができるメタバースオフィスは、
今まで経験したことのない新しい働き方です。

無料トライアルを設けているソフトもあるため、
興味のある方は導入を検討してみてはいかがでしょうか?

とはいえ、メタバースオフィスを導入するほどでもない。でも、1人は寂しい……。
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