テレワークやフリーランスで働く方が増え、近年コワーキングスペースが増加傾向にあります。
2010年に日本で初めて誕生したコワーキングスペースは、都市部を中心に拡大し、近年では古民家を活用したスペースなど地方創生の取り組みとしても注目されています。
落ち着いた雰囲気や洗練された空間、利用者同士が交流できるオープンな環境など、さまざまな特徴をもつコワーキングスペースがあり、これからも成長していくとみられます。
そんな注目のコワーキングスペースを開業するのには、営業許可が必要なのでしょうか。
コワーキングスペースを開業するためには一体どんな準備が必要なのでしょうか。
この記事では
・コワーキングスペースに営業許可が必要か?
・どんな準備が必要か?
・そもそも営業許可って何?
といった疑問にお答えします。
また、どういったコワーキングスペースで営業許可が必須となるのかについても、例を挙げて紹介します。
コワーキングスペースを開業したい!とお考えの方は参考にしてみてください。
目次
1.コワーキングスペースの開業には何が必要?
コワーキングスペースは、かたちのある商品を販売したり、技術を提供しているわけではないため、必要なスペースが確保できれば開業できます。
ただ、どこでもコワーキングスペースが運営可能かといえば、そんなことはなく向いている立地や集中できる十分な広さを確保する必要があります。
仕事をするのに必要な設備が揃っていることも、コワーキングスペース利用者にはとても重要です。
立地
立地は、利用者がコワーキングスペースを選ぶ大きなポイントとなります。
コワーキングスペースは、市の中心部や駅からアクセスの良いところにあります。
自宅からの距離だけでなく、多くの路線が乗り合わせていたり、クライアントとの打ち合わせや取引先に向かいやすい場所にあるなど、利便性の高いエリアが人気です。
広さ
コワーキングスペースに必要な広さは、収容人数によりますが、40坪は確保しておくと良いです。
広さによって賃料も大きく変わるため、どのくらいの規模にしたいかを決めておくことが大切です。
実際にコワーキングスペースを利用してみると、使いやすい座席の間隔やテーブルの配置がイメージしやすくなります。
備品や設備
コワーキングスペースに必須の備品や設備として
- インターネット環境
- デスク
- 椅子
- コンセント
- USBポート
- プリンター・コピー機
が挙げられます。
スムーズにつながる
無料Wi-Fiか
有線LANポートは、オンラインでの業務が主流になるビジネスにおいてなくてはならない設備です。
デスクは、パソコンやモニター、タブレットを複数広げても余裕がある大きさのもの、椅子は疲れにくいオフィスチェアがおすすめです。
上記以外に、コワーキングスペースにあると便利なものとして
- 充電コード類
- ロッカー
- 空気清浄機
- ブランケット
- 文房具
- ラミネーター
- ドリンク・お菓子
- 自動販売機
などがあります。
持ち運びに不便なものや、必要になった時にわざわざコンビニに買いに行く手間が省けるものを置いていると重宝されます。
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2.営業許可とは
営業許可とは、飲食店を開業したり、食品を調理・加工して販売する際に必須となる手続きです。
コワーキングスペースでは基本的に営業許可は不要です。
営業許可はどうやって取得するの?
まず、衛生面に問題がないか、食品の扱いに法令違反がないか、清掃・従業員の健康管理まで、安全面を総合的にチェックする「食品衛生責任者」を配置します。
食品衛生責任者は、所定の講習を受講した人のみ認められます。
そして、営業許可を受けたこと、つまり、食品の安全面に問題がないことを証明する「営業許可証」を取得します。
営業許可証は、保健所に事前相談し、施設の検査に合格してから発行されます。
この営業許可証を、店内の目立つところに掲示します。
営業許可には種類があり、 提供するサービスや業態によって変わります。
また、営業許可が複数必要な場合もあり、これらを取得せずに開業すると、罰則や営業停止処分の対象になるため、保健所への確認はとても重要です。
3.営業許可が必要なコワーキングスペースはある?
コワーキングスペースではドリンクを提供していたり、なかにはカフェを併設しているところもあります。
どういったケースで営業許可が必要になるのか、具体例をみてみましょう。
コワーキングスペースでドリンクを提供する
→ドリンクの提供のみであれば、営業許可は必要ありません。
カフェ付きのコワーキングスペース
→営業許可が必要です。
コワーキングスペースがメインでも、食材の調理が伴う場合は営業許可を取得しなければなりません。
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キッチンスペースがあるコワーキングスペース
→料理を温めたり、出来上がっている食品を盛り付けるなどの簡易的なキッチンの場合、営業許可は不要です。
キッチンスペースで調理した料理を人に提供するためには、営業許可が必要です。
アルコールを提供しているコワーキングスペース
→コワーキングスペースで飲めるように、スタッフがグラスに注いだり、ボトルを開けて提供する場合は営業許可は不要です。
しかし、深夜(0時~6時)にアルコールを提供するには 「深夜酒類提供飲食店営業開業届」が必要、瓶や缶などの状態で提供するには「酒類販売業免許」を取得しなければなりません。
このように、アルコールに関する営業許可や届け出は細かく分かれているため、確認が必須です。
4.コワーキングスペースに営業許可は不要!
コワーキングスペースを開業するのに営業許可は不要です。
のどを潤したり小腹を満たせるフリードリンクやお菓子が置いてあるコワーキングスペースが多いのも、特別な営業許可がいらないためといえます。
リフレッシュできる工夫がしてあるコワーキングスペースは、利用者にも人気で、リピートしたくなりますね!
ただし「カフェのように料理を提供して、よりアットホームなコワーキングスペースにしたい!」といった場合は営業許可が必要になります。
営業許可は、 食品衛生上とても重要な手続きなので、わからないことは保健所へしっかりと確認しておきましょう。
実際に足を運んで利用してみて、快適で理想的なコワーキングスペースのイメージを作ってみてください♪
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