コワーキングアドベントカレンダー2014に参加しています。
埼玉県大宮のコワーキングスペース「7F」の星野さんからバトンを受け取りました。読み応えのある文章を、ぜひご覧ください→「コワーキングスペースの運営を2年間やってみて、コワーキングスペースの入退出管理方法や、コワーキングスペースでアルバイトスタッフを雇う時に考えること色々。」
コモンルーム中津は、2Fコワーキングスペース・3Fシェアオフィス・4Fレンタルオフィスの3フロアから、用途に合わせてフレキシブルに利用できるスペースです。オープンまでの経緯は、昨年のブログ記事「コワーキングっていいね!」をご参照ください。今回は、コワーキングスペースの魅力と、さらなる発展のための課題について、書いてみたいと思います。
フリーランス・個人事業主の「理想のオフィス」とは?
人々の働き方は、多様化しています。コワーキングスペースの利用者の大部分を占めるのが、会社員を退職してフリーランス・個人事業主となった人でしょう。では、フリーランス・個人事業主の人にとっての「理想のオフィス」とは、どんなものなのでしょうか。現在、様々なオフィスの選択がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
SOHO
◯通勤時間が少なくてすむ。
◯費用の負担が軽く、気軽にスタートできる。
◯煩わしい人付き合いがない。
△仕事と休憩の切替えをつけにくい。
△出不精になる。孤独感を感じやすい。
△マンションによっては、オフィス利用が不可。
貸事務所
◯オフィスとしての信頼度が高い。
△家賃が高く、少人数での利用は効率が悪い。
△光熱費、電話代、インターネット代などの負担。
レンタルオフィス
◯一等地に格安でオフィスを持てる。
△利用者同士の交流が少ない。
コワーキングスペース
◯異なるジャンルの人と交流しやすい。
◯格安でオフィスを持てる。
△静かに仕事に集中したい人には不向き?
「コワーキング」の魅力
コワーキングスペースの運営を1年3ヶ月やってみて、感じている「コワーキング」の魅力について、書いてみます。
「今日のランチは何を食べる?」「あれ、風邪ひいたの?」「新サービススタートおめでとう!」といった、日常の世間話をする相手がいるということ。これは、個人で働く人にとって、とても貴重なことです。SOHOの場合など、仕事に打ち込む日が続くと、人と会話する機会が減ったり、行き詰まったときに悩み続けてしまったりしやすいそうです。
「めちゃくちゃ仕事がはかどる」と、よく言われます。適度な物音があり、机を並べて仲間が隣りで仕事をしている緊張感があります。図書館では静か過ぎる、カフェでは騒がし過ぎたり暗かったり、チェアが硬くて快適ではない、という声を、聞くことが多いです。図書館やカフェの代わりに、もっと多くの人が気軽に「コワーキングスペース」を利用してくれたら良いなと思っています。
必ずという保証はできませんが、コワーキングスペースに居るだけで人脈や仕事が増えたり、紹介してもらえます。コワーキングスペース内での仕事の受発注や、新しいアイディアが生まれやすいといえます。これは、多様な業種やバックグラウンドを持つ人が、集まっているからこそ起こることです。
リアルに近い場所で仕事をすることで、ゆるやかな人のつながりから、自然と仲間ができることが、「コワーキング」の一番の魅力だと感じています。
一方で、コワーキングスペースのデメリットとして、静かに仕事に集中したい人には不向き?ということを挙げました。これは、集中したい人のための席を用意することで、ある程度は解決できるかと思います。コモンルーム中津では、「コワーキングスペース」と「シェアオフィス」のフロアを分けて、好みのワークスペースを選べるようにしています。
「コワーキングスペース」の運営をして良かったこと
コモンルーム中津は、大阪北区エリアを中心とした不動産を扱う会社の、新規事業としてスタートしました。代表の寺西は、建築士であり、二児の母であり、会社員であり、夫婦でサラリーマン大家業を手がけています。前職で住宅設計をしていたので、「理想のオフィス」は、マイホームのように上質で快適で、リラックスして仕事ができる空間にしたいと思いました。内装に無垢フローリングを使い、椅子は国産オフィスメーカーのものを採用しています。
あるレンタルオフィスの運営者さんに、私たちスタッフは「お世話係」だと言われたことがあります。確かに、メンバーさんの相談にのったり、人の紹介やスペースの清掃などに取り組んでいます。レンタルオフィスと異なるのは、お客様であるコワーカーとスタッフの関係が、フラットに近いことでしょうか。コモンルーム中津では、代表の寺西が受付に座り、中村店長はコワーキングデスクで利用者さんと並んで座っていることが多いです。
前職では、自分のパートの仕事のことだけを考え、ベルトコンベアのように次から次に押し寄せる仕事をこなす大企業サラリーマンとして、忙しく働いていました。中小企業に転職して、社長や同僚との距離が近いことに驚きました。経営や新しい仕組み作りなど、幅広い仕事に取り組めることが、新鮮で楽しいです。一方で、事業を継続できる収益を上げることは、そう簡単ではないとも感じています。
コワーキングスペースを訪れる人は個性的・魅力的な人が多いこと、メンバーさんにとても恵まれていることが、コワーキングスペースの運営者として感じている、一番のメリットです。
コモンルーム中津が目指すこと
オープン当初からのコンセプトは、「遊び心のある仕事場の創造」です。アイディアは、仕事の合間のリラックスした時間に生まれることが多いそうです。快適で、リラックスして仕事ができるオフィスであるよう、細々としたサービスを提供していきたいです。例えばコンビニのように、必要なものを幅広く便利に揃えているサービスオフィス。それぞれが、自分の強みを活かして働き、ゆるやかなつながりを産み出すオフィス。
より多くの人が、コワーキングスペースに魅力を感じ、利用してくれるように、頑張っていきたいと思います。
レンタルオフィス増床
2014年12月に、24時間利用できる「個室」のフロアが新登場します。天井まで仕切られた、個別空調・施錠可能の部屋が全14室できます。コワーキングスペース・小規模会議室も利用可能。増床により、コモンルーム中津メンバーのまま【コワーキングスペース→シェアデスク(固定デスク)→個室】へと、ステップアップできるようになります。
オープンして一周年の頃、約50名のメンバーのなかから、24時間使える個室のニーズが挙がっていました。コワーキングスペースにレンタルオフィスを併設すると、どんな楽しい変化が生まれるのか?今から、楽しみです。
明日は、まったり庵(新潟県 コワーキングスペース&ゲストハウス的 住み開きのシェア古民家)の庵主である西村さんです。よろしくお願いいたします!